
【相手の親の宗教は心配】
結婚生活は本人同士だけでなく、相手の親の宗教観からも大きな影響を受けることがあります。
この問題は非常にデリケートで、相手の宗教を調べようとすると「思想・信条の自由の侵害」と誤解されやすい領域でもあります。
しかし世の中には、過去に重大事件を起こし、国家機関が警戒を続けるような危険性が公認されたカルト宗教があります。
また、宗教自体は危険でなくても、相手の親の教義に基づく過度な生活干渉がある場合、結婚生活に深刻な支障をきたすケースも珍しくありません。
ここでは、相手の家庭の宗教が結婚にどのような影響を及ぼすのか、そしてどのように向き合うべきかを、できる限り公平かつ現実的に整理します。
結婚の文脈では、宗教を次の3つに分けて捉えると現実に即した判断ができます。
この「三分類」を意識するだけで、判断を大きく誤るリスクが減ります。
日本の歴史を振り返っても、一般の宗教とは明確に区別される“危険な集団”が存在します。
今もヨガ教室などを装って信者集めをしており、あなたが関わってしまうリスクはあります。
これらは一般の宗教ではなく、公的にも“危険性が明確に認識されている集団です。
結婚相手の親が関わっている場合、
→ 関わらない
→ 距離を置く
という選択は、社会的にも常識的にも正当化されます。
結婚を避けるべき理由の説明に“差別”は一切ありません。
過去の事件・被害実態・国家の警戒という、客観的な根拠が揃っているからです。

【常識でついていけない宗教がある】
問題は、カルトと一般宗教の「中間ゾーン」に属する宗教です。
しかし実際には、過度の献金・強制的な戒律・過度の勧誘・脱会困難など、一般生活を大きく損なう例が多々あります。
名称を挙げることはできませんが、危険な宗教には次のような共通点があります。
表面上は穏健な宗教を装っていても、実態が異なるケースがあります。
「信教の自由」を錦の御旗として濫用し、激しく反発してくるからです。
批判すると「信教の自由の侵害」「名誉毀損」「特定宗教のヘイト」扱いして、こちらが悪者にされます。
政治家に献金してコネクションを形成しており、政治的圧力の行使が可能な場合もあるでしょう。
統一教会が長年政治家と密接な関係を築き、一般社会からの問題視が遅れた背景を思い出せば、この構造の怖さが理解できます。
こうした宗教は、結婚相手の親が関わっていた場合、人生に深刻な影響を与える可能性があるため原則避けるべきです。
ただし特定も困難で、断るのも難しい──
まさに最も厄介なゾーンと言えます。
大多数の宗教は、信仰そのものに危険性があるわけではなく、思想・信条の自由として尊重されるべきものです。
しかし次の2点に該当する場合は話が別です。
これは“宗教の危険性”ではなく、価値観・生活観の相性問題です。
相手の親から
などが強く求められる場合、あなた自身やあなたの親にとって承服できない内容になる可能性があります。
非常にわかりやすい例として、すでに報道されている事例を取り上げます。
エホバの証人はキリスト教系の宗教団体で、聖書の教えを絶対視し、伝道活動を積極的に行うことで知られています。
今問題になっている一点を除いては、教義は全般的に危険なものではありません。
信者に「親切で真面目な人が多い」という評価はよく聞かれます。
理由はシンプルで、聖書に基づいて誠実に生きようとしているからです。
著者の知人もそうでした。
しかし、人格と“教義による行動”は別問題です。
この宗教は、輸血を神の教えに反する行為として否定します。
この輸血拒否の教義が、子どもの生命とぶつかる場合があるという点が、社会的議論を呼んできました。
本人が輸血を拒否して亡くなるのは“信教の自由”の範囲です。
しかし、子どもにまで同じ判断を強要できるのか?
他人の子供ならまだしも、結婚した場合、あなたとの間の子供、あなたの親にとっては孫の話です。
事故や病気の際に“輸血すれば助かる命”なのに、我が子(孫)が輸血を拒否されて死んでいくのを容認できるのか?
これは結婚前に深く話し合うべき重大な問題だと思いますが、いかがでしょうか?
どうしても相容れないなら婚姻を慎重に考えるべきです。
本記事の趣旨は、カルト宗教信者を親に持つ、いわゆる「宗教二世」の幸福な結婚を否定・妨害するものではありません。
その人が脱会・棄教・社会復帰の強い意志を持っている限りは。
その人を本当に愛していて信じられるなら、教団の迫害・妨害を乗り越えて幸せになってください。
ただ、残念ながら脱会は偽装で裏では今も教団とつながっている場合もあるようです。
オウム真理教などでその種の話をよく聞きます。
だから、その人が本当にカルト宗教を棄教してまっとうな人生を進む気持ちがあるのか、事前によく話し合うことが必要です。
また、信仰の問題とは別に、親子の情、あるいは「毒親」的な支配関係が強い場合もあります。
脱会の意思に迷いがなくても、親に強く求められた時に揺らいで言うことを聞いてしまったりしないか?
その辺もよく話し合っておいた方がよいと思いますが、いかがでしょうか。
法律や人権問題に触れやすいテーマなので、法的リスクの整理・婚前契約の相談は弁護士が最適です。
| 紀藤正樹 |
宗教(カルト)問題や霊感商法・過度献金の被害を長年扱ってきた“反カルト派”の代表格。過去にAleph(旧オウム真理教)ほか危険宗教への対応実績あり。 |
|---|---|
| 山口広 |
長年「旧世界平和統一家庭連合(旧 統一教会)」の被害対応を担当。献金返還請求や脱会支援の実績も多く報道されている。 |
| 古賀克重 |
宗教被害相談を公式に受け付けている弁護士。過大献金・霊感商法・宗教トラブルなどに対応可能。「法の華三法行」事件を弁護団事務局長として解決の実績。 |
宗教による家庭トラブル・親子関係・配偶者問題・宗教二世問題を支援する団体があります。
支援団体の例
弁護士、カウンセラーや臨床心理士も多数所属していて、紹介してもらえるかもしれません。

探偵はこの問題に関して制約が大きいです。
✖ 宗教を目的とした調査の受任は違法
(思想・信条の調査は探偵業法で禁止)
しかし一方で
✔ 一般的な婚前調査の過程で“偶然知り得た事実”は報告可能
などが自然に調査範囲内にあり、その中で宗教的行動を把握することは法律に反しません。
ただし、その調査深度には節度が必要で、慎重な扱いが求められます。
宗教関連の悩みが深刻で知りたいことが多いほど、探偵社にとってもリスクのある調査になります。
引き受けてもらえるかどうかわかりませんが、相談には乗ってもらえるかもしれません。
ひとつの方法として弁護士とチームで事に当たる方法があります。
法律問題は弁護士の領域ですが、自分で尾行などできないので証拠収集能力には限界があります。
そこで弁護士が探偵に発注して調査させることはよくあり、探偵にとって弁護士はよいお客様です。
以上の2つはよく行われています。
まずはこの問題に詳しい弁護士に相談し、弁護士だけで収集できない証拠が欲しい場合には探偵を使ってもらう。
こうすれば探偵の側もリスクの心配が低減して力を発揮できます。
一般的な宗教であれば、名称や教義は検索である程度調べられます。
信者や勧誘を受けた人のブログやSNSも見つかるかもしれません。
しかし“知られざる危険宗教”の場合は、情報が外部に出にくく、実態調査が非常に困難です。
聞き込みなど実地調査に乗り出すと身に危険が及ぶ可能性もあるので、やめておいた方がいいです。
結婚を前提として相手と話す際は、次のような切り出しが健全で誠実です。
「あなたの信仰そのものは尊重する。
ただ結婚生活において、宗教に基づく干渉や強制をされないことを約束してほしい。」
これが守られないと感じるなら、将来のトラブルを避けるため、慎重な判断が必要です。
相手の家庭が穏健な宗教で、干渉や強制がなく、あなたの人生を尊重してくれるなら、宗教は結婚の障害にはなりません。
しかし、危険性が公認されたカルト宗教、または生活を破綻させるような教義を持つ宗教の場合は、結婚生活に深刻な影響を与える現実があります。
また、宗教自体に危険性がなくても、相手の入信勧誘や生活干渉の意思が強すぎる場合はリスク大です。
違和感や不安を覚えたら、
あなたの人生を守るために最も重要です。
最終更新日:2025/12/20
更新責任者:徳野 制
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