探偵になりたい女子必見!女性探偵が活躍する場面とは?現場のプロに聞いてみた。

探偵になりたい女子必見!女性探偵が活躍する場面とは?現場のプロに聞いてみた。

調査現場では女性探偵も活躍!

 

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女性で探偵になりたい人は結構多く、実際に調査員の1割くらいは女性です。

 

女性専用とか男女ペアの方が怪しまれない場所もあるので、女性は必要なのです。

 

女性探偵が役に立つ場面や実際の人物事例を紹介します。

 

女性への需要は調査員より相談員の方が大きいので、そちらも少し紹介します。

 

 

女性探偵(調査員)が役に立つ場面

女性であることが生きる場面がある調査として、行動調査と聞き込み調査があります。

 

家出人探しや盗聴器発見などでは、女性が有利なこともないが、不利なこともないでしょう。

 

行動調査の場合
行動調査とは、対象を尾行し、写真や動画で行動を記録することを指します。

 

依頼の平均7割を占める浮気調査は、行動調査の代表です。

 

ほかには素行調査も行動調査の一種であり、探偵が最も多用する中核調査技術と言えます。

 

行動調査の中には下記のように、女性探偵が役に立つ場面がたくさんあります。

 

対象が女性用の場所に行った場合

  1. 電車の女性専用車両
  2. 女性の下着売り場
  3. 女性化粧品売り場
  4. 女性服売り場
  5. 女性客中心の雑貨売り場等

③~⑤は男性が入れないわけではないが、長時間滞在すれば、目立つ不審者です。

 

男女探偵の方が怪しまれにくい場合

  1. 居酒屋やレストラン
  2. 旅館
  3. ラブホテル
  4. 車の中での張り込み

①では、外で出待ちする場合と一緒に入ってしまう場合があります。

 

これは状況とメリット・デメリットを総合判断して選びます。

 

一緒に入る場合は、男女ペアだと怪しまれにくい。

 

②は、単独だと宿泊できない場合もあります。

 

③は、探偵が男女ペアだと、対象がホテルの部屋を選んでいるシーンを怪しまれずに撮れるテクニックがあります。

 

女性を近くで尾行する場合

  1. 愛人女性の所在調査

ホテルで別れた愛人女性の住所を確かめる時、尾行が女性だと警戒されにくいです。

 

聞き込み調査の場合
聞き込み調査は、女性の方が有利な相手・状況の場合がたくさんあります。

 

もちろんその逆もあって、男性探偵も女性探偵も必要です。

 

ただし、現代では、探偵が素朴・ストレートな聞き込みをしても話を引き出せません。

 

成果なく、いたずらに発覚の危険を冒すだけです。

 

聞き込みと悟られない方法で聞きこむのですが、特別な資質を持った人しかできません。

 

才能が必要な狭き門です。

 

相談員やプランナーについて

単に探偵業界で働きたいだけなら、相談員やプランナーの方が女性の需要が多いです。

 

仕事も調査員ほどハードではありません。

 

ただし、必要な資質は調査員とは全く違います。


女性探偵が役に立つ場面

先に挙げた「女性探偵が役に立つ場面」をひとつずつ深掘りしていきます。

 

読者が探偵志望なら、自分がその場面にいることを想像してみてください。

 

女性専用車両

対象に電車の女性専用車両に乗られた場合、同じ車両に乗り込めるのは女性探偵だけです。

 

女性探偵がいない場合は、男性探偵は隣の車両に乗って注意して見張るしかありません。

 

しかし、それだけだと混雑する時間帯には失尾(見失う)の可能性が上がります。

 

乗降客が多い時に下りた乗客の中に対象が混じっているか見分けるのは至難の業です。

 

女性用品売り場

尾行対象が買い物をしている時には、女性探偵が役に立つ場面がたくさんあります。

 

男性が入れない・居にくい売場は多い
対象が女性の下着売り場にいる場合、男性探偵は隣の売場などから見張ります。

 

それだけだと、お客さんが多い時は失尾の可能性が増します。

 

女性の下着売り場は男性が足を踏み入れること自体が怪しい。

 

しかし、それほどではなくても、男性が長時間いると違和感を持たれやすい売場があります。

 

例えば女性用化粧品売り場、その次が女性服売り場です。

 

女性専用でなくても女性客がメインの雑貨店などでは男性は目立ちます。

 

女性客を装う方法とペア客を装う方法
女性探偵だと買い物客を装って、近くで自然に見張れます。

 

あるいは男女ペアを組み、役割分担する作戦を取る場合もあります。

 

すなわち、女性探偵は「買い物をしている妻」の役をやる。

 

男性探偵は「妻の買い物の付き合っている夫」を演じます。

 

すると男性探偵は売場にいる理由ができて、ターゲットの監視に集中できるというわけです。

 

居酒屋・レストラン

対象が飲食店に入った場合、外で張り込んで出待ちすることもあります。

 

しかし、発覚の可能性が低いと状況判断した場合は、いっしょに入ってしまうこともあります。

 

食事は二人の親密そうな写真が撮れるいい機会なのです。

 

その際、男女ペアだと怪しまれる危険が大幅に下がります。

 

楽しそうに食事をしているカップルがまさか探偵だなどとは、普通考えないものです。

 

旅館

ターゲットのカップルが温泉地などで旅館に宿泊した場合、宿に空きがあれば同宿することもあります。

 

旅館での朝食のシーンは、二人で宿泊して不貞行為をしたいい証拠になるのです。

 

旅館内では記念撮影は自然な行動なので、隠し撮りは不要です。

 

堂々とカメラを回せるので、クオリティの高い写真が撮れやすい。

 

非常にいい機会ですが、これも女性探偵とペアだから得られる機会なのです。

 

男性複数で旅館で一部屋に宿泊するのは不自然だし、単独だと断られることもあるからです。

 

ちなみに探偵ペアは交代で睡眠を取りながら、対象の部屋を見張り、さらに証拠取りの機会を狙います。

 

ホテル出入り

ラブホ部屋選びのシーン撮りには女性探偵が不可欠

【ラブホ部屋選びのシーン撮りには女性探偵が不可欠】

 

ラブホテル出入りの撮影は、浮気調査の一番大切な部分です。

 

ホテルの入りでは、偽装カップルの探偵チームならではの撮影テクニックがあります。

 

ロビーで部屋を選んでいるシーンを撮るのですが、これはペアでないとできません。

 

やり方は、対象カップルがロビーに入った直後に、探偵の偽装カップルも入ります。

 

一瞬で撮影してすぐに出ます。

 

他のカップルと鉢合わせしてしまい、恥ずかしくていったん外に出た体を装うのです。

 

少しやりすぎの感があるので、最近はここまでやる探偵社は少ないです。

 

ただ、インパクトの強い証拠写真が撮れるのは確かです。

 

車の中での張り込み

刑事ドラマの中では停車した車内での張り込みシーンがよく見られます。

 

仲間が買ってきたパンにむしゃぶりついていると、容疑者が現れたりします。

 

実際には車の中で張り込むことは多くないです。

 

長時間車が停まっていて中に人がいるというのは、想像以上に不自然で目立つのです。

 

しかし、天候やほかに良い張り込み場所がないなどの理由で、そうせざるを得ない場合もあります。

 

その時、カップルだと怪しまれにくいです。

 

女性愛人の所在調査

愛人の住所を知りたい時は、浮気調査に続けて所在調査をするのが効率的です。

 

二人がホテルを出た後、尾行対象を愛人の方に切り替え、自宅まで追います。

 

人通りの少ない夜道では、男性の尾行は十分距離を空けても警戒されます。

 

この状態では、マンションの部屋番号まで確認するのは大変です。

 

女性探偵なら、もう少し近づいての確認も容易になります。

 

このほか、女性対象の素行調査で、何らかの理由で近くで確認したい重要なことがある時。

 

女性探偵なら、怪しまれずに実行しやすいです。

 

聞き込み調査

聞き込みは結婚信用調査で相手本人や親兄弟の評判を調べる時に必須です。

 

音信不通になって長い人を探す時は、聞き込み調査と多角的調査を併用します。

 

重要な技法ですが、できる探偵は限られています。

 

素朴なストレートな聞き込みは絶滅
昭和の頃は「興信所の者ですが、Aさんの評判を教えてください。」というような聞きこみが行われていました。

 

今、そんなことをしても、まともに答えてもらえません。

 

警察手帳を提示し、犯罪調査目的と信用してもらえる警察とはわけが違います。

 

多くの人にとって、探偵は怪しい信用できない存在なのです。

 

そして個人情報保護にうるさいこのご時世です。

 

知らない人にまで近所の噂を教える噂好きのおしゃべりおばさんも珍しくなりました。

 

探偵がストレートな聞き込みで情報を得られる時代ではもうないのです。

 

そんなやり方では調べていることが相手に伝わるリスクを冒すばかりです。

 

聞き込みと悟られない聞き込み
そこで現代では、偶然の接触を装い、雑談の中から情報を集める技法が使われます。

 

8割くらい目的と無関係の雑談で盛り上がる中で誘い水を撒き、2割くらい目的の話を聞きます。

 

これをチームで複数の対象に組織的に行い、情報のジグソーパズルを完成していきます。

 

この技法の実行には、短時間で初対面の相手の懐に入れる、生来の特別な資質を要します。

 

資質のない人はいくら訓練してもプロになれません。

 

だから、できる探偵は非常に限られています。

 

聞き込み探偵に必要な資質とは?
あなたが下記に全部該当すれば資質があるかもしれません。

  • 初対面の人にすぐに信用され、個人的な秘密を打ち明けられることがよくある
  • 知らない人に親切にされ、泊めてもらったり、お土産をもらうことがよくある
  • 自分を信用し親切にしてくれている人を、心の中で一歩引いて見れる

人からすぐに信用され、情報を聞き出せるキャラクターはひとつではありません。

  • 性格がよくて、楽しいから信用される「愛されキャラ」
  • 賢くて強い。だから信用される「頼もしキャラ」
  • 弱々しいから、油断され、大切にされる「可哀想キャラ」

キャラクターは自分の持って生まれたものを生かせるキャラを選べばいいのです。

 

女性であることが生きる場面とは?
例えば女性同士だから打ち解けやすいような相手・状況があると思います。

 

また、愛嬌があってそこそこ可愛い女性なら、男性は甘くなりやすい。

 

「女だし、大した知恵もないだろう。」と高を括って、大事な情報を漏らしやすくもなります。

 

男女それぞれに聞きこみやすい相手・状況があり、両性にチャンスがある職種です。

 

自分がうまく入れる場面を作れるなら、あなたは需要があります。

 

女性探偵の事例集

今まで取材した中で女性の探偵さんをまとめました。

 

探偵業界には女性にもチャンスがあり、現実にバリバリ働いている人たちがいるーーー

 

それを知っていただければ幸いです。

 

なお、調査員の顔バレは実務に支障があるので、モザイクをかけています。

 

原一探偵事務所 調査員Sさん

原一の女性探偵Sさん

 

志望動機は「マニアックな仕事内容に魅力を感じたから。」だそうです。

 

仕事で好きな点は「職人的なところ」とのこと。

 

一見細身の普通の女性ですが、前職は刑務官という変わり種。

 

やはり、前職は警察関連が多いのかと上司に聞くと、そんなことは全然ないとの回答でした。

 

女性探偵の前職に特別な傾向はなく、千差万別だそうです。

 

ただ、悪い意味ではなく、「ネジが何個か外れている点は共通している」とのことでした。

 

その上司によると「探偵を志した時点で、普通の人とはズレている」そうです。

 

原一の夫婦探偵T夫妻

原一の夫婦探偵T夫妻

 

仕事上の偽装夫婦ではなく、本物の夫婦で二人とも探偵で、ペアでもよく仕事をする珍しい例です。

 

浮気調査で宿泊先が旅館の場合は、パワーが最大限に発揮されるとのことです。

 

だんなさんはおとなしい良い人、奥さんは普通の専業主婦という印象。

 

とても探偵に見えない外見の印象が、絶対に怪しまれないという強みになっています。

 

まず夫が探偵になり、妻を助手に使ううちに、夫をしのぐほどの腕になったということです。

 

お二人は家出人捜索も得意だそうです。

女性探偵の弱点

こんな風に非常に役に立つ女性探偵ですが、弱点もあるようです。

 

総合探偵社ガルエージェンシーのオーナー渡邊文男氏が著書「完全探偵マニュアル」に書いておられることを紹介します。

 

渡邊氏の話の要約

女性探偵は様々な局面で男性にできない働きをするが、弱点もある。

 

それは大方の人が想像するような「体力」ではない。男性以上に体力のある女性も多い。

 

男のようにトイレを簡単に済ませられないのはかなりの弱点だが、それもそこまで重要ではない。

 

最大の弱点は、男性調査員に好意を持たれやすいこと、そしてそれが人間関係の不和の原因になりやすいことである。

 

男女が長時間一緒に過ごして、時には危険も伴う秘密の任務に当たるのだから、恋が始まりやすいのは無理もない。

 

自分自身が体験した事例。

 

優秀な女性探偵・篠崎がいて、若手の男性探偵・斎藤は彼女に恋をしていた。

 

しかし、篠崎は婚約者のいるベテラン三浦との関係が疑われ、斎藤は苦しんでいた。

 

渡邊氏が篠崎に話を聞くと、三浦の子供を身ごもっていることを告白した。

 

三浦は婚約者と別れ、篠崎は退職して、事後に結婚するストーリーを描いていた。

 

しかし、斎藤は三浦に直接問いただし、三浦は白状して「おまえの負けだ」と無用な追い討ちの言葉をかけた。

 

斎藤は傷つき、チームの空気はギスギスしてきた。

 

そんな折に、暴力団員の妻から浮気調査の依頼が入った。

 

一度発覚していて警戒度が高く、200kmで車を飛ばすこともある難易度の高いターゲット。

 

メンバーの連携が取れない状態で車両尾行した結果、ターゲットを失尾した上に、斎藤の車が交通事故を起こし、頚椎を負傷した。

 

同乗の篠崎は流産。

 

斎藤は全力疾走できない後遺症が残って、探偵をやめた。

 

三浦は探偵業界から足を洗って起業、篠崎もそれについて行った。

 

その後、三浦と篠崎は別れ、三浦は元の婚約者と結婚した。

 

篠崎はOLを経て、結婚退職予定である。

 

 

 

なるほどな、と思いました。

 

この問題は浮気調査を依頼する側には関係のないことですが、探偵を志す女性には一読してもらいたいものです。

 

探偵を志す女性に

ここまで紹介したように、女性にも探偵の道は開かれています。

 

ここからは実際に探偵になるのに役立つ情報を紹介します。

 

探偵になるには

探偵の資格・免許を心配する人が多いですが、そういうものはありません。

 

自分で経営する場合は公安委員会への届出が必要ですが、雇用される場合は関係ありません。

 

ショップ店員や工場勤務と変わりなく、特別な手続きなしに調査実務に就きます。

 

学歴は不要ですが、運転免許だけは絶対必要です。

 

臨機応変な対応力やストレス耐性など、重要な適性条件はあります。

 

詳しくは下記の記事を参考にしてください。

 

探偵になる4つの道を紹介していますが、最初は探偵社に就職して修行することをおすすめします。

 

 

業界・企業研究

この世界に足を踏み入れる前に探偵業界がどういうところかよく研究しましょう。

 

主要な企業としてどんなところがあるかについては下記の記事を。

 

業界情報の概要も載っていますし、応募先選びの参考にもなると思います。

 

 

業界の歴史については下記の記事がおすすめです。

 

 

探偵業法のことも勉強しておくのがいいと思います。

 

 

独立への道

このページでは探偵社に勤務して活躍する女性探偵を紹介しました。

 

しかし、探偵社を経営する女性も時々みかけます。

 

あなたもそうなれるかもしれません。

 

ネットで検索していろいろ探してみてください。

 

女性社長が顔出しでメッセージを載せているようなのは、本当に女性経営の会社です。

 

実在しない女性の名を冠した探偵社も
ただし、「山田花子探偵事務所」のような社名の会社には、本当は女性経営でない会社も多いです。

 

「山田花子」は実在しない女性で、単なる社名のイメージ作りというケースです。

 

30年ほど前に探偵社の社名に女性の名前を冠するのが流行したことがありました。

 

当時はまだまだ女性客が大半だったし、探偵社・興信所は怖いというイメージが強かった。

 

それで女性が相談に行きやすいイメージ作りを狙ったのだと思います。

 

最近は浮気する奥さんが増えたせいで男性客も増え、探偵業法のおかげで悪徳探偵も激減しました。

 

当時とは状況が変わっています。

 

経営者志望の人は、本物の女性経営の探偵社を探して、話を聞きに行くのもいいかもしれません。