探偵になるにはどうすればいいか?一番近道の方法は?|探偵コラム

探偵になるにはどうすればいいか?一番近道の方法は?|探偵コラム

探偵になるには?

探偵になる具体的な方法

最初に、免許や資格は必要なのかというよくある質問に答えます。

 

次に探偵になる4つの道を紹介します。

 

探偵業の資格や免許について

例えばアメリカの探偵はライセンスが必要で、取得難易度は高く、銃保持許可が出ます。

 

しかし、意外なことに、日本の探偵には資格も免許もありません。

 

経営者のみ、公安委員会への「届出」という簡単な手続きがいるだけです。

 

参考: 探偵開業ガイド(中小機構)

 

民間資格はいくつかありますが、まったく普及していません。

 

届出手続きの詳細、民間資格、免許制でなく届出制になった理由などに関心がある方は、下の記事をどうぞ。

 

 

雇用される社員探偵は手続き不要
探偵社に雇われて探偵をやる場合は、届出も何もいりません。(役員は別)

 

一般企業で働くのと同じで、配属されてすぐ調査実務に就けます。

 

経営者は届出が必要
個人事業主として探偵をやる場合と、探偵会社を経営する場合は公安委員会への「届出」が必要です。

 

届出と免許の違い
お役所の許認可というのは5種類あって、ハードルが高い順に並べると、免許>登録>認可>許可>届出 です。

 

参考: 許認可の5種類(会計情報サイト)

 

つまり届出は一番簡単なものです。

 

必要書類と手数料3,600円を提出するだけ。

 

書類に不備がなければ、審査もなく受理されます。

 

必要書類と提出期限
履歴書・住民票・誓約書(後述)・会社登記謄本(法人の場合)・定款(法人)等です。

 

法人の場合は、経営者だけでなく、役員全員の氏名・住所を記載する必要があります。

 

届出の期限は開業前日まで。

 

詳細は下記サイトで確認してください。

 

資格制限
学歴・年齢・実務経験等(個人業者)、資本金・業歴(法人)等の制限は一切ありません。

 

逆に言うと、規定の書類を提出するだけで、誰でも明日から探偵業を始められるわけです。

 

欠格事由に該当しないことが条件
ただし、欠格事由に該当しないことだけは求められます。(探偵業法 第三条)

 

欠格事由というのは探偵業経営が許されない者の条件で、「暴力団員及びやめて5年以内の者」がその代表です。

 

届出の際に、欠格事由に該当しない旨の「誓約書」の提出を求められます。

 

誓約書は後日、警察がチェックします。

 

虚偽が発見されれば、廃業等を命じられた上(第十五条)、30万円以下の罰金(第十九条)に処せられます。

 

届出証明書と掲示義務
受理されると届出番号が発行され、届出証明書を交付されます。

 

届出証明書は事務所の見やすい場所に掲示しておくことが義務づけられています。

 

総合探偵社クロル埼玉拠点の届出証

【総合探偵社クロル埼玉拠点の届出証】

 

探偵になる4つの道

探偵になるには、次の4つの方法があります。

 

  1. 探偵社に就職する
  2. 探偵学校に行った後、就職または開業
  3. フランチャイズに加盟して開業する
  4. いきなり開業する

 

1.探偵社に就職する
雇われて探偵をする分には、元手も特別な手続きも不要で、一番簡単に探偵になれます。

 

一般企業で働くのと変わりません。

 

運転免許は必須
事務職ではなく、調査員として応募する場合の必要条件について話します。

 

一般に学歴は問われません。

 

報告書作成などのために、パソコンも出来た方がいいですが、後からでもいいです。

 

応募時点で必須の資格は運転免許だけです。

 

「女性は横乗りが多いので必須ではない」と書いているサイトもありますが、普通は違います。

 

それでは男性探偵が徒歩尾行している間に車を移動させておくことすらできません。

 

郊外や地方の浮気調査は9割以上が車両尾行案件で、運転ができないのは話になりません。

 

多様な前歴の中途採用メイン
警察関係など特定の経歴の人が多いわけではなく、前職は何でも歓迎されます。

【今まで取材で知った採用者の前歴】
営業マン/工事現場監督/釣具店店長/ホテルマン/スーパー店員/塾講師/市役所職員/ファミレス店員/中古車販売業/不動産取引業/刑事/刑務官/バイクレーサー/他

 

MJリサーチ若梅探偵の話

警察・消防・自衛隊など、一見探偵につながりそうな職種からの応募は多いが、続く人はごくわずか。

 

結果としてそういう前職の人が多いわけではなく、残った人の前職は多彩である。

 

音大・美大・工学部・映像等出身も歓迎。

 

新卒は採用されにくく、体力と鋭敏な感覚が必要なので年配の未経験者も難しいです。

 

一般的には30代前半まででしょう。

 

女性も需要アリ
女性探偵には下記のメリットがあり、採用されることも多いです。

  • ターゲットが女性専用車両、女性下着売り場などに入った時に対応可能
  • 居酒屋、レストラン、旅館などで男性探偵とペアだと怪しまれない
  • 愛人女性の住所を突き止める時、女性の尾行は警戒されにくい

ただ、体力面等の問題で長く続けられる人は少ないとのことです。

 

しかし、女性の経営者は逆に時々います。

 

「体力」云々は本当の退職理由ではなく、「男社会」とかが問題なのかもしれません。

 

女性の探偵志望者は下記の記事もご参考に。

 

 

有名大手クロル社幹部の話

自分が採用で重視してきたのは次の3点。

 

  1. 若い頃、ちょっとやんちゃだった
  2. コミュニケーション力が高い
  3. 嘘をつかない

 

①は元ヤンや不良出身という意味ではない。

 

クソ真面目なマニュアル人間はダメで、臨機応変な対応力がある人という意味。

 

②はいろんな局面で重要で、これがないとバレそうになった時も切り抜けられない。

 

③は何よりも重要。これがないと他が満点でも不採用。信用できない人間はダメ。

 

運が良ければ最高の修行環境
調査力の高い探偵社に入って、いい先輩に巡り合えた場合はベストの選択でしょう。

 

探偵学校とは比べ物にならないほどのスキルが身に着くはずです。

 

独立開業を目指して、修行しながら準備していくことも可能です。

 

離職率は高い
ただ、一般に定着率は低く、早い時期に離職して履歴書に傷がつくリスクはあります。

 

いい会社に入っても、適性がなかったり、ハードな仕事の現実を知って辞めていく人は多いのです。

 

ノウハウの乏しい会社、ブラックな職場も多い業界なので、幻滅や燃え尽きで退職する人も多いです。

 

生き残れるのは一握りの厳しい世界です。

 

良い会社を選ぶのが難しい
後で紹介しますが、探偵業界は現在6,600社以上の届出があり、ずっと増え続けています。

 

個人・零細業者がほとんどを占め、参入と廃業を繰り返している乱戦業界です。

 

どの会社も「我が社は調査力No.1」と言います。

 

しかし、客観情報は乏しく、何を信じていいのかわかりません。

 

有名な大手でも社員を酷使・使い捨てるという黒い噂のある会社もあります。

 

自家用車で調査させておいて、事故が起きても知らん顔の会社もあります。

 

会社選びは細心の注意を払ってください。

 

2.探偵学校に行く
知らないことを、学校や有料講座で学ぶというのは順当な考えです。

 

履歴書に残ることをする前にまずは学んでみたいとか、最初から独立開業志向の人はこの道になるでしょう。

 

高額で内容の薄い学校に要警戒
しかし、受講料が高額な割に内容が実践的でない学校が多いので注意が必要です。

 

探偵業法の講義ばかり長くて、尾行はさわりをちょっと、みたいな学校が多いです。

 

調査技術をしっかり教えないのは話になりません。

 

あと、集客~面談~受注のノウハウも教えてもらわないと仕事を取れません。

 

調査業務もですが、集客して仕事を受注することも簡単ではないのです。

 

入学を決める前に、カリキュラムをよく確認しましょう。

 

本業の調査業がしっかりした学校を
探偵業は看板だけで、学校事業で儲けている所も多いので注意が必要です。

 

そういうところはカリキュラムもスカスカです。

 

【前出のクロル社幹部の話】
ある探偵学校の経営者に「調査業でどうやって稼いでるんですか?」と聞かれて、ギョッとした。

 

つまりこのスクールは、本業(のはず)の探偵業に実態がないということだ。

 

母体の探偵業がしっかりした学校を選びましょう。

 

そうすれば卒業後に入社する道もあるし、独立開業後もしばらくケアしてくれます。

 

資質があれば、外注協力先として末長い関係を築いていくことも可能でしょう。

 

さくら幸子探偵学校が、母体の探偵社も一流だし、いいのではないかと思います。

 

3.フランチャイズに加盟する
コンビニの開業のような方法もあります。

 

フランチャイズの仕組み
加盟料を払い、研修を受けてノウハウを教えてもらい、開業後はロイヤルティを支払う。

 

それにより、知名度のある商標と本部の支援を使えるのがフランチャイズです。

 

本部をフランチャイザー、個々の加盟店をフランチャイジーと呼びます。

 

フランチャイズの例

フランチャイズ レギュラーチェーン
コンビニ、マクドナルド、おそうじ本舗 スターバックス、ガスト、バーミヤン

 

加盟店の資本を使いながら多店舗展開するのがフランチャイズ事業です。

 

これに対し、全部本部の資本で出店し、本部が直接経営するのがレギュラーチェーンです。

 

上記は事例ですが、外見で違いはわかりません。

 

参考: フランチャイズ情報サイト

 

探偵のフランチャイザー
一番有名なのはガルエージェンシーです。(ただし、当サイトは未取材です。)

 

全国で100店以上を展開する国内最大の探偵フランチャイザーです。

 

加盟店になれば、ガルエージェンシーの看板で商売を始められます。

 

参考: ガルエージェンシー加盟店募集

 

参考: 探偵業のフランチャイズ開業

 

4.いきなり開業する
探偵業は届出だけで開業でき、未経験者の開業すら違法ではなく、実際にやる人もいます。

 

調査実務は簡単ではない
最低限カメラ・スマホ・車があれば始められるし、尾行くらい誰でもできると考えるのでしょうか?

 

しかし、実際はそんなに簡単なものではなく、依頼者を満足させる結果を出すのは難しいと思います。

 

集客と受注も大変
また、集客と仕事を取ることも難しい。

 

事務所を構えてホームページを作っただけで受注できるものではないのです。

 

このため、ノウハウもなく開業した企業の多くが廃業していきます。

 

廃業も多い業界
届出数からざっくり言うと、毎年600業者が開業して、500業者が廃業しています。

 

「いきなり開業」は、依頼者に迷惑をかけた上に、事業失敗する可能性が高い。

 

やはり、おすすめできません。

 

無店舗や副業探偵の開業は?

法律上も実務上も、オフィスを構える必要はないので、安く開業できそうに思えます。

 

副業でやるつもりで個人業者として届出を出す人もいます。

 

プロに売り込みに来る素人
そういう人が確立した探偵社に売り込みに来ることもあるようです。

 

しかし、未経験の人間がそれで仕事をもらえるような甘い世界ではありません。

 

先日もそういう人間が来た話を、前出のクロル社幹部から聞きました。

 

撮影機材すら持っていないが、「iPhoneでバッチリっすよ」とのたまわっていたとか。

 

もちろん、お話になりません。

 

フリーランス探偵は実在するが…
実際にオフィスを持たずにフリーランスで食っている探偵はいます。

 

そういう人はちゃんとした探偵社で実績を積んで退職した、信用もあるOBです。

 

古巣の探偵社や友人のいる会社から外注で仕事をもらっているのです。

 

経験も信用もない人間が同じことをできるはずがありません。

探偵の仕事の現実

読者が現実の探偵の仕事を理解した上でなりたいのかどうかが心配です。

 

そこで具体的な仕事内容や仕事環境なども紹介します。

 

業界の概要も紹介します。

 

探偵の主要業務

映画やドラマのロマンティックなイメージが先行して、探偵の現実が分かっていない人もいます。

 

探偵になりたいという前に、まずその仕事内容を知るべきではないでしょうか?

 

その上で向いていそうか、本当にやりたいか考えましょう。

 

主要業務
一般的には受注件数の比は、浮気調査7:人探し2:その他1くらいです。

 

探偵の仕事内容グラフ

グラフ引用の際はリンクをお願いします。
画像url: https://hauseworks.com/img/detective-works.png
引用元リンクタグ: <a href="https://hauseworks.com/">出典: 大手有名探偵社・訪問取材レポート</a>

 

映画やドラマのような刑事事件がらみの調査は皆無です。

 

浮気調査

カップルを尾行して、ホテル出入りの写真を撮ってくる仕事。
浮気調査専門で他の調査は受けない探偵社も多い。

人探し 家族の依頼による家出人探しがメイン。
その他

結婚相手の信用調査(当人および実家)
盗聴器発見 など

 

主要なスキル
探偵の一番大切なスキルは行動調査です。

 

尾行・撮影で調査対象の行動を記録することです。

 

浮気の証拠を押さえる目的の行動調査が浮気調査。

 

行動調査は、素行調査など他の目的でも使用される応用範囲の広い調査技法です。

 

行動調査の中でも一番奥深い中核技術が尾行です。

 

「人の後をつけるぐらい誰でもできる」と高をくくっている人もいるようですが、とんでもない。

 

詳しくは下の記事をどうぞ。

 

 

必要な資質
探偵への取材を通じて見聞きし、自分でも実感した「求められる資質」をお話しします。

 

尾行の基本は教えてもらえますが、教えて全部教えられるものではありません。

 

人間への鋭敏な感性
相手の警戒に対する鋭敏な感性が必要です。

 

少しでも警戒の気配を感じたら、距離を空けます。

 

しかし、そのかすかな兆候を教えても感じられない人も多いそうです。

 

 

鈍感な人だと張り込みでも不審者として近隣住民に通報され、ゲームオーバーになります。

 

マルチタスクで俊敏・的確な判断力

また、尾行、チームメイトとの連絡、撮影、運転など多くのことを同時にこなせる能力が必要です。

 

対象が予想外の行動に出たり、通れると思っていた道が工事中だったり、尾行中はいろいろな事が起きます。

 

次々に的確に判断して行動できないと、あっという間に発覚(バレる)か失尾(見失う)します。

 

健康・体力・ストレス耐性
ハードな仕事なので、言うまでもなく非常に重要。

 

酷暑・極寒の中で5時間張り込んだ後に全力ダッシュするようなこともあります。

 

発覚寸前の事態になっても、平静を装って乗り切らねばなりません。

 

今まで多くの探偵にインタビューしてきましたが、みんなタフでした。

 

彼らは苦境に追い込まれるとアドレナリンが出て生きがいを感じるようです。

 

この部分には自信がないと根本的に無理です。

 

個性の乏しい外見
外見的には平凡で記憶に残らない方が向きます。

 

目立つ人、一度会ったら忘れられない強烈な個性がある人は向きません。

 

もちろん、これは服装や化粧を控えめにし、表情反応を抑えめにすることでかなり変わります。

 

一番大切なのは、日本人の男女それぞれの平均的な身長・体重に近いことでしょう。

 

例えば身長が190cmあったら、何をしても気配を消すのは無理です。

 

そういう人には別の職業があると思います。

 

望ましいスキル
一般に学歴不問で、必須なのは運転免許だけです。

 

ほかのスキルは、あった方がいいという程度で、探偵になってからでも遅くはないです。

 

自動車運転免許
必須ではないと書いているサイトもありますが、取材で聞いた限りでは必須です。

 

相談員や社内スタッフならともかく、調査員なら絶対必要です。

 

都心以外の調査現場は、9割以上が車両尾行の現場です。

 

アシスタントでも免許がなければ、上司の指示に従って車を移動させておくことさえできません。

 

運転は上手な方がいいですが、カーブを攻めるのがうまいとか、ドリフト走行ができるとかいう意味ではないです。

 

縦列駐車や車庫入れがスムーズにできるとか、早めに判断して渋滞を避けられるとかが大事です。

 

バイクの免許
バイクに乗れる調査員の需要は多く、車よりバイクを多用する探偵社もあります。

 

カメラ・ビデオの操作スキル
芸術的な画像を撮るための知識など不要です。

 

どんな機種でも勘所を素早くつかんで、正確・迅速に撮れるスキルが喜ばれます。

 

パソコンスキル
報告書作成に必要なスキルだけで十分です。

 

できればブラインドタッチで、早く文章が打てる方がいいです。

 

ソフトはワードやエクセルの初歩程度。

 

あとはグーグルで必要な情報をさっと検索できれば十分です。

 

法律知識
必要なのは業務に関係あるものだけで、当サイトの記事を読めば十分です。

 

 

特殊な探偵業務

上記の探偵の主力業務とは違う調査もあります。

 

もしかしたらこの中にあなたがピンとくる仕事があるかもしれません。

 

内偵調査
聞き込みを中心とした調査のことです。

 

ストレートな聞き込みはNG
昭和時代は「興信所の者ですが、Aさんの評判を教えてください。」といった聞き込みがありました。

 

今はもうそんな素朴な聞き込みはないです。

 

探偵は警察のような捜査権も社会的信用もないので、警察と同じ聞き方では答えてもらえません。

 

また、個人情報保護にうるさい昨今、噂好きのおしゃべりさんも見知らぬ他人には慎重です。

 

さらに、調査していることが相手に伝わるとマズイ場合の方がほとんどなのです。

 

現代の探偵の聞き込みとは?
そこで現代の聞き込みは、対象の関係者と偶然を装って接触し、雑談の中から情報を拾います。

 

会話テクニックを駆使して、聞き込みと悟られずに情報を集める作業を組織的に行います。

 

警戒心の強い人間とは接触を避け、なるべく人のいい人間から情報を集めます。

 

こうしてチームで情報のジグソーパズルを完成していきます。

 

結婚相手の調査や失踪人捜索で重要な調査技術。

 

この仕事は資質・才能のある限られた人にしかできません。

 

できる探偵がいる探偵社も、クロル探偵社など一部に限られています。

 

だからそういう探偵がいない探偵社は、必要が発生するとこの部分を外注します。

 

内偵探偵に向くタイプ
もし、あなたが下記のようなタイプなら向いているかもしれません。

  • 初対面の人にすぐに信用され、個人的な秘密を打ち明けられることがよくある
  • 知らない人に親切にされ、泊めてもらったり、お土産をもらうことがよくある
  • 自分を信用し親切にしてくれている人を、心の中で一歩引いて見れる

非常に稀ですが、世の中には上記のような個性を持つ人がいます。

 

努力せずとも生来こういう資質を持っていないと、いくら訓練してもこの仕事は無理なのです。

 

こういうレアな人を見出し、厳しい実地訓練を経て一人前に育てていきます。

 

内偵調査が得意な探偵になれたら、重宝されることは確実です。

 

 

盗聴器発見
調査対象が人間ではなく機械という点が、他の探偵業務と大きく違います。

 

一般に探偵社のメニューにはありますが、受注件数は少ないです。

 

浮気調査や人探しのような人間相手の調査に比べると、単価が大幅に低い。

 

だから人間相手の調査がメインの探偵社はそんなに力を入れていないことが多いのです。

 

盗聴器発見だけを専門にしている業者もあり、警備会社もやっているようです。

 

参考: ALSOKの盗聴器発見サービス

 

機械相手の方が適性・興味がある人は、専門業者を当たるのもいいでしょう。

 

 

多角的調査
各種名簿・ネット上の情報・郵送調査などを通じて調査する業務のことを指します。

 

例えば、名前だけで住所を探り当てるなどです。

 

尾行や張り込みなどの実地調査をしないので、探偵業法上の探偵業でなく、同法の制約も受けません。

 

探偵業の業務の一部というより、探偵業者が外注で使う専門業者です。

 

探偵以上にマニアック、オタクな仕事と言えるでしょう。

 

こういう業務の方に適性・興味がある人は、多角的調査専門会社を当たるのがいいかもしれません。

 

参考: 多角的調査とは?(日本探偵業協会)

 

探偵業の収入

気になる年収はどの程度なのでしょうか?

 

社員として働く場合
インディードの調査では平均年収331万円、キャリアガーデンは300~400万円と推定しています。

 

これだけ見れば、特に稼げる仕事ではありません。

 

しかし、一般に調査成功の歩合給(インセンティブ)が大きいので、腕を磨けば稼げると思います。

 

求人ボックス給与ナビが平均年収488万円としているのは、それが入っているのかもしれません。

 

給料が仕事のハードさに見合うかどうかは人によって捉え方が異なるでしょう。

 

これまで取材した探偵は、それが天職みたいな人が多かったです。

 

相手の警戒を潜って証拠を取ったり、あらゆる手段を駆使して情報を探り当てるーーー

 

そのゴールに到達するまでに大変な思いをすることが多いーー

 

そういう仕事を楽しいと思うか苦にするかです。

 

探偵向きの人にとっては9時ー5時に、上司に言われたことだけする仕事は、退屈なだけでしょう。

 

経営者の場合
成功している人なら、年収数千万円くらいの人はざらにいると思います。

 

一方、自分一人食べていくこともできない個人事業者も多いです。

 

才覚に応じて千差万別でしょう。

 

探偵の仕事環境

探偵の仕事は非常にハードです。

 

不規則極まりない仕事
相手の都合で発生する浮気や家出に対応する仕事なので、勤務時間も不規則極まりないです。

 

業種の特性的に稼働率が低く、仕事がない期間が長く続くこともあります。

 

それが依頼が入った途端、突如忙しくなり、任務完了まで一瞬も気が抜けない状態に置かれます。

 

ホワイトな職場であってもお役所や銀行のような定時始業・終業は絶対無理です。

 

バレンタインデーやクリスマスは浮気が多くて、忙しい時期です。

 

この業界に行くなら、プライベート優先は無理と覚悟しておく必要があります。

 

失敗が許されない
わずかな油断で尾行対象を見失えば、報酬も顧客の信頼も水の泡です。

 

何回も失敗すれば仲間の信頼も失い、クビになるでしょう。

 

怪しい職業イメージ
カッコいい仕事と思う人は少数派で、怪しい・いかがわしいと思う人の方が多いです。

 

結婚相手の親に会う時や友人に紹介された時に、微妙な反応をされることもあります。

 

この世界に入るなら、世間にそういう偏見があることは覚悟しておく必要があります。

 

業界の概況

届出だけで開業でき、現在の届出業者数は6,600社以上で、ずっと増え続けています。

 

客観的な業界情報については、下記サイトが信頼できます。

 

参考: 探偵業界情報(中小機構)

 

探偵業法
探偵を規制する初めての法律で、2006年成立2007年施行。

 

主に悪徳探偵の被害から依頼者と調査対象者を守る内容です。

 

この法律のおかげで探偵業界はずいぶん安全・健全になりました。

 

 

探偵社と興信所の違い
現代では両者は同じもので区別はなく、「興信所」という表現は使われなくなってきています。

 

「興信所」はもともとは、帝国データバンク(TDB)のような企業の信用調査業を指す言葉。

 

事実、TDBは明治時代の創業から1981年(昭和56年)の社名変更まで帝国興信所という社名で、日本一の興信所でした。

 

参考: 帝国データバンク公式社史

 

おもしろいことに、TDBのような企業の信用調査業は、今日「興信所」とは呼ばれなくなりました。

 

詳しい事情に興味がある方は下の記事をどうぞ。

 

就職におすすめの探偵社

探偵を目指す人に探偵社を1社紹介します。

 

この会社は取材経験があり、このサイトに記事を掲載しています。

 

あなたが連絡を入れた時点で求人募集している保証はないですが、とてもいい会社です。

 

総合探偵社クロル 探偵業届出番号:東京都公安委員会 第30210097号

 

総合探偵社クロル

クロル探偵社・相談室

【クロル探偵社・相談室】

本社は池袋で、北海道、埼玉、大阪、名古屋、岡山にも拠点があります。

 

依頼者を調査に参画させる画期的なプランも提供しています。

 

 

おすすめの理由

  • 大手出身のベテラン探偵たちが独立起業
  • 大手仕込みのハイレベルな調査技術が学べる
  • 適正価格で良質なサービス提供を志向
  • 業界のイメージを改善したい理想を持っている
  • 成長志向の新しい探偵社
  • 従業員を大切にする姿勢がある
  • 内偵調査の得意な探偵が在籍する貴重な存在

 

業界の有名大手情報

下記のページでは、大手有名探偵社を取材に基づいて紹介しています。