養育費を確実に払ってもらうには?|公正証書や弁護士等の対策、相場、養育費算定表

養育費を確実に払ってもらうには?|公正証書や弁護士等の対策、相場、養育費算定表

養育費の確実な回収対策

養育費は離婚に絡む大きな論点のひとつです。

 

そして途中から支払われなくなることが多いため、十分な対策が求められます。

 

未払い対策と基礎知識をまとめました。

 

養育費は支払われなくなる現実

厚生労働省の統計によると、母子家庭で離婚時に養育費の取り決めをしたという人は全体の40%くらいです。

 

取り決めをした人のうち、70%くらいが何らかの文書を作っていて、残り30%は口約束です。

 

(出典: 平成28年度全国ひとり親世帯等調査

 

さて、養育費の取り決めをしたという人が40%いるのに、養育費を受取っていると回答した割合は24%です。

 

これは取り決めを破って養育費を支払わなくなる元夫が多いことを意味します。

 

しばらくは払っていても、だんだんやめてしまう場合が結構ある。

 

中には約束はしたけれど、1回も支払わない男もいるでしょう。

 

逆に支払いたい気持ちはあってもそれができない経済状態に陥る場合もあるはずです。

 

事情は様々でしょうが、次のことは厳しい現実として受け止めねばなりません。

 

「養育費はかなりの高確率で支払われなくなる。」

 

回収を確実にする対策

そういう事態を防ぐために何をしておけばいいのでしょうか?

 

養育費の取り決めは絶対すること
先ほどの統計に戻ると養育費の取り決めをしている人は40%でしたから、60%の人は取り決めをしていないわけです。

 

これはよくありません。

 

離婚の際に養育費の取り決めをすることは、本当は民法で義務づけられています。

 

もちろん、取り決めができなかった事情がある場合もあるでしょう。

 

  • 離婚の時は気持ちがどん底でそういうことを理性的に考える余裕がなかった。
  • 相手は無職で酒乱・ギャンブル狂だから、取り決めの実行を期待できない。
  • 相手はこちらの言い分など聞かない、話し合いができない人。

 

しかし、養育費は子供が成人するまでの長期間に渡る経済的問題です。

 

育てる親だけでなく、子供がつらい思いをしないように、きちんと話し合いをすべきです。

 

必要なら弁護士・家裁・カウンセラー・コンサルタントの助けも借りましょう。

 

取り決めは公正証書で残すこと
話し合いの結果は、公正証書にしておくことを絶対におすすめします。

 

全国に約300ヶ所ある公証役場という所に行って公証人に作ってもらいます。

 

養育費の払い始めから払い終わりまでの総額に応じて、数千円~数万円程度の手数料がかかります。

 

作成手数料の一例

養育費の例 公正証書の作成費用
5万円 × 12か月 × 8年 = 480万円 表の「200万円を超え500万円以下」に該当するので11,000円
6万円 × 12か月 × 20年 = 1,440万円 表の「1000万円を超え3000万円以下」に該当するので23,000円

現在の正確な金額は日本公証人連合会のHPで確認してください。

 

作成申し込みは単独でできますが、受取には夫婦揃って出向かねばならない手間もあります。

 

しかし、公正証書は裁判所の判決と同等の強い法的効力を持つ価値ある文書です。

 

これがあると相手が支払わない時に強制執行(差し押さえ)ができます。

 

差し押さえの対象は財産も可能ですが、多いのは給料です。

 

公正証書がない場合はかなり面倒
ただの念書や協議書しかない場合、まして口約束の場合は、未払いに対して強制執行はできません。

 

しかし、公正証書がない場合も、未払いに対して打つ手がないわけではありません。

 

家庭裁判所に養育費請求調停というものを申し立てます。

 

調停というのは裁判所に間に立ってもらって当事者同士の話し合いをすることです。

 

調停が成立すれば調停調書という文書を出してもらえて、これが公正証書と同じ効力を持ちます。

 

調停がまとまらなかった場合は、審判といって裁判所が決めます。

 

こちらの望む内容の審判が出た後に未払いが発生した場合は、これも強制執行できます。

 

しかし、公正証書がある場合に比べて、強制執行までずいぶん時間と労力を要するのがわかります。

 

法律に不慣れで、育児のために時間もお金も余裕のない人が、家裁に何度も足を運ぶのは大変です。

 

弁護士の助けも必要になると思います。

 

審判が納得のいかない内容になる可能性も。

 

そんなことになる可能性があるなら、やはり最初に公正証書を作っておくのが正解なのです。

 

実際に未払いが発生なら弁護士を!

とはいえ、後になって公正証書を作らせてくれといってもなかなか応じてもらえません。

 

また、公正証書があったら絶対確実かというとそれも違います。

 

相手が勝手に転居・転職して所在不明になったら強制執行もかけようがありません。

 

また暴言・暴力で応酬してくる危険があるなら、強制執行をかけるのは怖いでしょう。

 

さらに相手は「収入が離婚当時より減ったので、養育費を減らしてほしい」と減額請求してくる場合もあります。

 

そういう場合におすすめの弁護士がいます。

 

シン・イストワールの養育費回収
シン・イストワール法律事務所は未払い養育費の回収を請け負ってくれます。

 

その特長は下記のとおり。

 

  • 相手に会う必要なし
  • 暴言・暴力の心配がある場合も毅然と対応してくれる
  • 相手が所在不明の場合も弁護士の権限で合法的に捜索
  • 減額請求に対しても徹底交渉
  • 完全成功報酬制

 

どれもうれしい特長ですが、最後の特長-完全成功報酬制は使いやすさにつながります。

 

どれだけ回収できるかわからないのに、最初にまとまったお金を払う方式では、シングルマザーには敷居が高い。

 

相談・着手金無料で、実際に回収できた養育費の一部を徴収する方式だから安心して頼めます。

 

未払いに困っている人は一度相談してみてはいかがでしょうか。

 

養育費の専門家イストワール法律事務所 養育費プロモーション

 


養育費の基礎知識

基本的な知識をコンパクトにまとめました。

 

あくまで一般的な概要です。

 

協議や紛争に当たっては、家裁や弁護士に相談してください。

 

養育費とは?

経済的・社会的に自立していない子供の育成・教育に必要な費用です。

 

生活費・教育費・医療費などを含みます。

 

離婚の際には養育費の分担取り決めが義務付けられています。(平成23年改正民法)

 

先述の統計によれば、取り決めなしに離婚するケースが6割もあるわけですが、本当は義務なのです。

 

そして親は子供に自分と同レベルの生活をさせる「生活保持義務」があります。

 

親に生活の余裕がなくてもこの義務は免れません。

 

極端な例として、自己破産した場合も養育費の負担義務はなくなりません。

 

確かに途中で支払われなくなることが多いのが現実ではあります。

 

しかし、「無理なら払わなくていい」ようなものではないのです。

 

養育費の相場

養育費の支払い義務は法律で定められていますが、金額までは定められていません。

 

養育費算定表
そこで裁判所のホームページで公開されている「養育費算定表」を参考にするのが一般的です。

 

子の人数(1~3人)と年齢(0~14歳と15~19歳)に応じて分かれた9つの表から成り、次の特徴を持っています。

 

  • 支払う側の年収が高いほど高い
  • 受取る側の年収が低いほど高い
  • 子供の数が多いほど高い
  • 14歳以下より15歳以上が高い(教育費を考慮)

 

下記は、養育費を受け取る側の年収が200万円、14歳未満の子供が1人いる場合の表の一部抜粋です。

 

支払う側の年収 300万、400万台 500万、600万台 700万台 800万、900万台
養育費 2~4万円 4~6万円 6~8万円 8~10万円

 

とはいっても、現実に続けて払っていける金額にしないと意味がないので、表はあくまで参考です。

 

その一方、養育費算定表より高いのは、いくら高くても問題ありません。

 

現実の養育費の平均

全体平均 子供1人 子供2人 子供3人
母子家庭 43,707円 38,207円 48,090円 57,739円
父子家庭 32,550円 29,375円 32,222円 42,000円

 

上記は、月額固定で支払を受けている家庭全体の平均値です。

 

引用元:養育費の状況|平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果

 

養育費の支払期間

従来の原則は、子供が成人する20歳に達するまで。

 

令和4年に成年年齢が18歳に引き下げられましたが、それに同期するわけではありません。

 

その一方で、高卒で就職すると生活保持義務がなくなり、養育費は不要と判断されることもあります。

 

逆に大学卒業までと決める場合もあります。

 

子供の年齢、高校卒業、大学卒業などで終期(支払終わりの時期)を明確に決めておくべきです。

 

養育費の決め方

 

協議離婚の場合
日本の離婚の9割弱が夫婦の話し合いによる協議離婚です。

 

その場合、養育費も夫婦の話し合いで決めます。

 

養育費算定表を参考にしながらも、両者が納得し、かつ現実的な金額にすることが大切です。

 

親権者を決めるとともに、養育費の金額・支払時期・支払期間・支払い方法などを詳細に決めるべきです。

 

そして未払いの場合に強制執行できるように、なるべくそれを公正証書にしておくことです。

 

調停・裁判離婚の場合
協議離婚がまとまらなかった場合、家庭裁判所に行き、まず調停から始めるルールになっています。

 

調停とは裁判所を介した当事者同士の話し合い。

 

未成年の子供がいる離婚調停では、養育費の取り決めもするのが普通です。

 

調停がまとまらず、なおも一方が離婚を望むなら訴訟に進みます。

 

離婚と同時に養育費について、判決で決めてもらうこともできます。

 

家裁で養育費を決めた場合は、未払いの際に強制執行できます。

親権の基礎知識

離婚の際の子供関係の重要な決定事項として、養育費のほかに親権があります。

 

離婚に先立ってよく理解しておく必要があります。

 

特に父親が幼い子の親権を取るのは容易ではない現実があります。

 

読者が該当する場合は、法廷闘争にもつれ込んだ場合の戦略を事前によく練る必要があります。

 

下記のページは、そうした一連の問題を簡潔にまとめています。