自転車に乗った対象の尾行方法|プロ探偵に聞く浮気調査技術の実際

自転車に乗った対象の尾行方法|プロ探偵に聞く浮気調査技術の実際

自転車の追尾

原一の調査車両は自転車を1台常備

【原一の調査車両は自転車を1台常備】

 

対象が移動に自転車を使うことは少なくありません。

 

自転車に乗った対象を追尾する方法や注意について、原一探偵事務所のベテラン探偵X氏に教えてもらいました。

 

 

対象が自転車で移動する状況例

例1: ロードバイクで通勤している対象の勤務終了後の浮気調査

 

例2: 駅裏のラブホテル街で浮気の証拠を取った後、尾行対象を相手の女に切り替え。女は電車で移動し、駅に着くと駐輪していた自分の自転車で帰宅の途についた。

 

基本的な自転車の追尾方法

追い方は、通常は自転車で追い、車が1台サポートに付きます。

 

自転車はどうしても1対1の尾行になり、基本は後ろについていくほかありません。

 

距離感とかは調査員のカンになります。

 

バイクを使えばいいのではないかと考える人もいるかもしれませんが、逆に使いにくいです。

 

自転車の追尾にバイクは使いにくい
その理由は下記のような問題があるからです。

  • エンジン音が大きい
  • 一方通行路に入れない
  • 相手がそこらに自転車を停めて徒歩に移行した時にこちらは駐禁対策が必要

 

特殊な自転車への対応

相手の自転車が特殊だと状況も変わります。

 

事前にわかっている時は、こちらも適切なタイプの自転車を用意します。

 

例えば、電動自転車は速くはないが、追うにはスタミナが必要なので、なるべく電動を用意します。

 

一番大変なのは速度が出るロードバイクですが、通勤に使う人は結構多い。

 

探偵もロードバイクで迎え撃ちますが、体力も必要なので交代で追います。

 

追尾用自転車の搬入

自転車は現地まで車で運びます。

 

20インチ折り畳み自転車を常備

【20インチ折り畳み自転車を常備】

 

原一の調査車両は、標準で各車に1台ずつ20インチの折り畳みタイプの自転車を積んでいるそうです。

 

ロードバイクを積んだ場合

【ロードバイクを積んだ場合】

 

しかし、必要に応じてロードバイクを搭載します。

 

尾行開始準備

自転車は初動が大切です。

 

速いので出遅れると、あっという間に巻かれます。(これのもっと極端なのがバイク)

 

だからあらかじめ車から出して組み立てておき、路上のどこか見えない所に隠しておいて、無線を合図にスタートします。

 

折り畳み自転車の組み立て

【折り畳み自転車の組み立て】

 

ロードバイクも積み下ろし

【ロードバイクも積み下ろし】

 

この際、相手に見られる可能性がある場所で積み下ろしや組み立てをしないことが大切です。

 

例えば、人通りがないからと相手の家の前でやってしまったりするのは最悪です。

 

実戦的な自転車追尾状況の例

 

状況例1:

自転車尾行は所在調査(浮気相手の住所を突き止める)でよくあります。

 

証拠が取れた後、2人が分かれ、浮気相手が電車に乗り、下りて駅の駐輪場に向かったとする。

 

その時点で車で先回りして自転車を出して物陰に隠し、自転車担当の探偵もそこで待機。

 

車の担当が駐輪場出口を張り込み、対象が現れたら無線で連絡を入れる。

 

無線連絡を受けた探偵は自転車を出し、尾行を開始する。

 

車担当も車を出し、サポートに入る。

 

状況例2:

駅で張り込んでいると対象が現れ、近くに停めてあった自転車を解錠して移動を始めた。

 

門番がいる駐輪場、大きな駐輪場を使っている場合、そちらに向かった段階で次は自転車と判断して準備する余裕がある。

 

しかし、不意に自転車を使い始めた場合は、探偵1人が走って対象を追い、別の者が車で追って、適当な場所で自転車を出して追う。

 

走っていた探偵は乗り捨てた車を引き継ぐ。

 

自転車の鍵

自転車のダイヤル式鍵

【自転車のダイヤル式鍵】

 

原一の調査用自転車のカギはすべてダイヤル式で、番号は共通になっているそうです。

 

これにより原一の全探偵での共有ができ、乗り捨てて他の探偵が引き継ぐ、または回収するということが簡単にできます。

 

 

張り込みでの自転車使用

自転車は追尾だけでなく、張込みにも使われます。

 

ビデオカメラを仕込んで張り込み場所に駐輪し、Wifiで映像を飛ばして、離れた場所に駐車したモニター車の中で監視します。

 

狭くて人間が張り込むスペースが取れない場所などで活躍します。

 

遠隔モニター車

【遠隔モニター車】

 

調査車両には、折り畳み自転車カゴやサドル下ポーチを車に常備しており、くるんだビデオカメラを入れたそれを自転車に装着します。

 

折り畳み自転車カゴ

【折り畳み自転車カゴ】

 

ビデオカメラを仕込んだサドル下ポーチ

【ビデオカメラを仕込んだサドル下ポーチ】

 

誰かがいじった場合は「自転車ドロボウ!」と強く出られるので、発覚したりビデオを持ち去られる心配もありません。

 

 

余談

上掲の写真の1枚にスーツケースが写っています。

 

中にはもちろん探偵の小道具がいろいろ入っているのですが、このスーツケース自体にも使い道があるそうなので紹介しましょう。

 

調査車両に常備のスーツケース

【調査車両に常備のスーツケース】

 

スーツケースの活用例

他のところで述べたように、原一のやり方では徒歩尾行メインと予想されても車を1台は用意する。

 

たとえば3人チームなら「歩き2人+車」のようなフォーメーションになる。

 

歩きの探偵が対象のマンションやビジネスホテルまで追ったとする。

 

車を移動させていた探偵はまだ一度も姿を見られていない。

 

そこで、この人が最後にスーツケースを引いて対象と一緒にエレベーターに乗り込み、部屋を突き止める。

 

 

 

自転車の使い方ひとつにしても、プロ探偵の世界は奥深いことがわかります。


自転車尾行の追加情報

この時の取材では聞ききれませんでしたが、自転車の尾行では他にも大事なことがあります。

 

ここに追記します。

 

距離の取り方に注意する

直線道路で近づきすぎると気づかれやすいし、急停車された時に追い抜くほかなくなります。

 

夜中の人通りの少ない場所だと怪しまれる可能性があるし、そうならないまでも相手の記憶にかすかに残ります。

 

すると、その後の尾行に大きく制限がかかります。

 

直線では距離を取り、曲がり角では急に距離をつめて、曲がった相手を見失わないようにする。

 

車両尾行でもこの動きは同様です。

 

信号・踏切に注意する

車両尾行でも引き離されて失尾するきっかけになりやすいのがこれです。

 

その存在に気づいたら、失尾しないように距離を詰めておく必要があります。

 

その一方、相手が信号や踏切の前で停止し、自分も追い付いて横並びになってしまう危険もあります。

 

これはまずいので、そうならないようにも気をつけねばなりません。

 

張り込みからの初動に注意する

相手は自転車に乗ったまま、スピードが出た状態で現れることもあります。

 

もたもたしていると失尾しますし、必死に追いつこうとしているのを見られるのもまずいです。

 

うまい初動方法を選ぶ必要があります。

 

この最たるものがバイクの尾行で、「バイクの尾行法」のページで紹介しています。

 

バイクの尾行で初動に遅れたら、失尾する可能性が非常に大きいです。

 

バイクはヘルメットをかぶったり、エンジンをかけたり、自転車より初動に大幅に時間がかかるためです。

 

自転車の場合も、ママチャリなら対応可能かもしれませんが、速い自転車は危険です。

 

車線選択は状況を総合的に判断

真後ろを追うより、車線の反対側を走った方が目立ちにくい場合もあります。

 

これは徒歩尾行でもよく使われるテクニックで、対象は向かいの歩道を歩く人間が尾行者とは思いもよりません。

 

ただし、これはチームメイトのサポートが適切に得られる状況でないと、失尾の危険があります。

 

例えば、対象が角を曲がった時に、道路を横断して追えるのか、です。

 

チームメイトが引き継いでくれるなら、落ち着いて後から再参加すればいいです。

 

これは道路の幅や中央分離帯の有無、その時点での交通量なども関係します。

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