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セックスレスは浮気の原因になるのか?とか、浮気を正当化できるのか?といった問題を探るページです。
まずはセックスレス夫婦の具体的な姿をみてみましょう。
その在りようは人によってさまざまなのです。
このケースは非常に多いです。
実際、妊娠期間中は赤ちゃんを気遣って、挿入せずに済ませたり、あえてセックスしないカップルも増えます。
それがそのまま習慣になって、出産後もセックスレスになっていくことも。
そういう場合、妊娠・出産のプロセスで夫婦のそれぞれに下記のような気持ちの変化が起きています。
片方にだけ起きることもあれば、双方に起きる場合もあります。
女性側の興味減退
妊娠すると女性は子供の存在を体感し、心が急激に「母親モード」になる場合が多いです。
子供が最優先で、その気持ちの変化についてこれない夫を疎ましく思う場合もあります。
そして一般に女性は妊娠期間中は性欲が低下する傾向にあります。
出産後は夜泣きで睡眠不足になり、授乳やおしめ替えで忙殺され、育児を手伝わない夫に苛立ちます。
妊娠後期から出産後当分は、夫は抱き合うような相手でなくなってしまう場合もあるわけです。
もちろん、いたわり合い、助け合うカップルも多いのですが。
男性側の興味減退
妻が妊娠しても夫は何の体感もなく、子供の姿もまだ見えないので「父親モード」になるのが遅い。
妻が急激に子供最優先に変化し、自分を構ってくれなくなるのについていけない場合がよくあります。
さらにホルモンが乱高下するために情緒不安定になる妻にうんざり。
こうして妻から気持ちが離れていく場合があります。
また、妊娠すると体形が変化し、化粧も行き届かなくなります。
女性の立場からはひどい話ですが、妊婦になった妻を女として見られなくなっていく男性もいます。
産後の体形の崩れはそれに輪をかけます。
その後の変化
こうした状況で里帰り出産に突入し、その機会に夫が浮気して発覚、そのまま離婚してしまうケースも見られます。
もちろん、数から言えば、無事出産して夫婦で子供の誕生を祝うケースの方がずっと多いです。
二人で育児を楽しんでいければ、セックスレスでも悪いとは思いません。
しかし、ある時、その均衡が破れて、どちらかが浮気に走る場合もあるわけです。
これは男性側に顕著な傾向です。
熟女好みもいますが、やはりいつまでも若い女性を求める男性の方が多い。
容貌や体形の変化で興奮が最後まで持続しないようになり、やがてやめてしまうのです。
女性は「まあ、そんなもの」と受け入れる場合もありますが、「私を求めてくれなくなった」とさみしがる場合もあります。
男性のように性欲が満たされない不満だけでなく、必要とされない、スキンシップもなくなるさびしさがつらい女性が多いように見受けます。
男性は加齢とともにED(勃起不全)になっていきます。
これは体の変化によるところが大きいのですが、もっと若くてもストレスや心の病でEDは起こります。
原因がはっきりしない場合もあります。
女性は相手を受け入れればセックスできますが、男性は勃起しないと無理です。
本来は性欲旺盛な年齢でEDになった男性の挫折感・無力感・パートナーに対する罪悪感は甚大なものです。
重い経済負担、いつまでも結果が得られないフラストレーション、妊娠という目的のためのスケジュール化されたセックス・・・
そのあげくに子作りを断念した時の徒労感・・・
こうして妊活のストレスでセックス嫌いになるケースもあります。
男性は50歳を過ぎると男性能力が低下していきます。
原因は男性ホルモンの減少、血管内皮の劣化による勃起を引き起こす物質の分泌低下、動脈硬化による陰茎血管の狭窄などです。
薬の力も借りて維持しようとしますが、だんだん最後まで持続しなくなります。
それは快楽に到達できない不満足な体験であり、妻の前で恥をかく不快な体験です。
そのため、やがてセックスをやめてしまいます。
女性は閉経・更年期で性欲の傾向が二極化します。
女性ホルモンの減少によって膣内の潤いが乏しくなり、性交痛を感じる人が増えます。
痛いし、欲望も感じないのでやめていく場合が多いです。
しかし、中には男性ホルモンの増加によって、若い時より性欲が強くなる女性もいます。
世の中にはもともとそんなにSEXが好きではない、重要ではないという人もいます。
夫婦ともそういうタイプで、セックス以外の共通の楽しみを持てるなら、セックスレスでも何も問題はありません。
困るのは片方が性欲旺盛なままセックスレスになってしまう場合です。
セックスレスは当然浮気の原因になりえます。
だが、それは後付けではないのかと疑う向きもあります。
もちろん、その場合もあるでしょう。
両方を考察してみます。
AとBが夫婦で、AはBとセックスしたいのにBが拒否するためにセックスレスになっている。
この時、Aが浮気をしたなら、原因はセックスレスであると言えるでしょう。
3大欲求のひとつに挙げられるように、性欲は抑えがたいものです。
また、セックスは性的快感を得るためのものだけでなく、互いの心のつながりを体感できるものでもあります。
それを拒否されたら、とてもさびしくつらいでしょう。
誰かかわりに埋め合わせてくれる人がほしくなるのも当然です。
ただ、だからといってただちにBに非があるともいえません。
例えば、Bが女性で強い性交痛を感じる場合、痛みを押してまでAの要求に応じる義務があるのか?
Bが男性で完全なEDに陥っている場合、Bはどうしたらいいのか?
このようにセックスに応じない理由もいろいろあるので、一概には言えません。
しかし、ひとまず浮気の原因はセックスレスという表現をしても間違っていないと思います。
しかし、セックスを拒否してセックスレスを引き起こしている当人が浮気をする場合は違うでしょう。
例えば、妻は出産を経て加齢し、容姿・体形が若い頃とは大きく変化している。
夫はそれに魅力を感じなくなり、妻を抱かなくなった。
妻はそれをとてもさびしいと思っている。
この状況で夫が若い女性と浮気をし、「原因はセックスレス」と言ったら、それは嘘です。
夫は若い女がほしくて妻を見捨てた。
「原因はセックスレス」と言うことで妻にも責任があるように匂わせ、責任転嫁している。
ーーーこれが真実です。
「セックスレスが原因の浮気」にはこの種のものも多く含まれているでしょう。
一方がセックスを拒否しているからではなく、どちらからともセックスレスになっている場合はよくわかりません。
セックスレスを問題視していて、できれば以前の関係に戻りたいと思っていたなら、セックスレスが原因なのかもしれない。
しかし、そんなことをみじんも思っていないなら、違うでしょう。
パートナーに不満があるとか、相手が魅力的だとか、家に居場所がないとか、本当の理由は別なはずです。
そして「どうせセックスレスになっているんだから、浮気をしても相手を裏切ったことにはならないだろう。」とか考えた。
つまり、セックスレスの事実を正当化に利用したのです。
この辺は本人しかわかりません。
これ以上追及するより、浮気の事実をはっきりさせて今後をどうしていくかに集中したほうがいいかもしれません。
次はセックスレスなら浮気は許されるのか?という問題です。
個人の価値観はさまざまなので、法律上の扱いが変わるのかという観点から見ていきます。
不倫は民法上は「不貞行為」と呼ばれ、肉体関係を伴うものを指します。
不貞行為は不法行為、すなわち他人に損害を与える行為とされ、慰謝料の請求が可能です。
また、離婚したいのに相手が協議に応じない時は、家庭裁判所で離婚裁判を起こします。
協議離婚の場合は離婚の理由は自由です。
しかし、離婚裁判を起こす時は、民法に定められた5つの理由以外は認められません。
不貞行為は5つの理由の筆頭であり、不貞行為を理由に裁判を起こすことが可能です。
以上の3点は夫婦がセックスレスになっていても変わりません。
つまり、法律的にはセックスレスの事実があっても、浮気は正当化されません。
慰謝料は、配偶者、愛人の一方、もしくは双方に請求できます。
双方に請求しても合計額を増やせるわけではなく、分担させるだけです。
さて、愛人はセックスレスを理由に慰謝料の支払を拒否してくる場合があります。
「あんたたち、もともとセックスレスで夫婦じゃないも同然だったんだから、慰謝料請求なんておかしいよ!」というわけです。
実は「結婚生活が破綻している」と判断された場合、慰謝料を支払う必要はありません。
ただし、判断するのは裁判官です。
で、セックスレスで「結婚生活が破綻している」と判断されるかというと、そうはなりません。
この判断では客観的な「形」を重視します。
たとえば、長期間別居が続いているような場合は破綻とみなす判断材料になります。
しかし、セックスレスとか喧嘩が絶えないとかくらいでは、なかなかそういう判断になりません。
セックスレスを盾に抗議をしたところで、慰謝料の支払を免れることはできないのです。
最後に、セックスレスの夫婦に浮気問題が生じた場合の解決方法について考えてみます。
難しい問題なので、あくまで参考材料と捉えてください。
まずは二人が事実と向きあわないと何も始まりません。
事実の否認・隠蔽もありうるなら、探偵の浮気調査で不貞行為の証拠を確保しておくべきです。
これを機に、セックスレスについてもお互いどう思っているのか、きちんと話し合うべきです。
そして夫婦の進路についても決めていきましょう。
大きくは4つの選択肢があるのではないかと思います。
結婚を維持し、性生活を再構築する
話合いの結果、お互いにセックスのある関係に戻りたいと思えたのなら、理想の解決です。
この方面の専門カウンセラーもいるので、助言・指導を仰ぐのもよい方法です。
EDや性交痛などの物理的障害があるなら、その治療から始めてもいいでしょう。
レスのまま結婚生活を維持する
性生活の再構築までは無理だが、セックスレスでもやはりいっしょにいたい。
そう思えたなら、浮気を解消した上で、レスのまま仲良く暮らすのもいいと思います。
人生の問題をすべて解決できるとは限らないし、そうしないと幸福になれないものでもない。
年齢がある程度いっている夫婦なら、元気な方もしばらくしたら落ち着いてきます。
その時、性生活以外の楽しい時間を共有できるパートナーがいれば幸せなはずです。
家庭外での性的発散を認める
片方が他方に風俗の利用などを認めて夫婦生活を維持していくカップルも見られます。
特に性交痛やEDなど、セックスしようにもできない事情がある場合などです。
人によってはありえない選択に思えるかもしれません。
しかし、自分の体の都合でパートナーの自然な欲求を我慢させるのは可哀想だという思いで、やむなくそうしているのです。
夫婦の形はそれぞれであり、自分たちが幸福になれればそれでよいのです。
他人の目を気にする必要はありません。
離婚する
お互いが必要としていない、別の道を行くべきだと判断したなら、離婚も選択肢です。
セックスレスが原因で離婚するというよりは、お互いに必要としていないからセックスレスになっていたのかもしれません。
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