探偵・興信所の料金システム|時間課金制・パック料金制・成功報酬制 トラブル回避の注意

探偵・興信所の料金システム|時間制・パック料金・成功報酬

探偵のイメージ

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浮気調査や人探しなど、探偵のサービスを利用する時に一番心配なのは料金です。


料金はどう決まるの?価格表は存在する?


安くあげるコツはあるのか?


高額なぼったくりに遭った話も聞くが、被害を避けるにはどうすればいいのか?


そういった情報を提供していきます。


情報は全て探偵社への取材に基づいています。


(この記事を書いた人:探偵業界ライター 玄徳【徳野 制】

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探偵の料金システム

探偵の料金システムは大きく3種のどれかに属することが多いです。


  1. 時間課金制
  2. パック料金制
  3. 成功報酬制


それらが組み合わされている場合もあります。


まずはこの3種のシステムをざっくり説明しましょう。


1.時間課金制

探偵1人1時間の単価に稼働時間をかけて請求するものです。


小見出し用の星アイコン2人分はかかることに注意
探偵の調査は一般に2人以上のチームで行います。


例えば、浮気調査では証拠取り(ラブホテル出入りの撮影)まで普通5~6時間はかかります。


そんな長時間を一人で失尾(見失う)も発覚(バレる)もせずに尾行し続けるのは不可能なのです。


そのため、チームで役割交代しながら、相手の目をごまかしながら尾行するテクニックがあります。


ということは、1時間当たり最低2人分の単価がかかる。まずこれに注意してください。


小見出し用の星アイコン時間料金に含まれるものに注意
次に車両代・機材代・報告書制作費・経費等が含まれるのか、別請求なのかが問題です。


全部コミ、交通費等の経費だけ別、探偵の人件費のみで他は別料金など、会社によっていろいろなケースがあります。


他の費用が含まれない場合、人件費だけ見ると安く見えても、総額は高いこともあります。


常に総額を意識するようにしましょう。


小見出し用の星アイコン総契約時間などの条件にも注意
時間課金制を取っている場合、長時間で契約するほど割引をかけることも多いです。


それはいいのですが、ホームページなどに割引後の時間単価を表示していることも多いので注意しましょう。


時間8,000円と書かれているので「安いな」と思っても、それは100時間以上で契約した場合で、6時間契約なら時間単価は13,000円・・・みたいなことはよくあります。


2.パック料金制

5時間とか6時間を1パックとして、すべての費用コミの料金を課すものです。


例えば探偵2人5時間が1パックとすると、その中には探偵の人件費・車両代・機材費・報告書作成費・経費など、すべて含まれています。


依頼者にとっては非常にわかりやすい料金システムです。


小見出し用の星アイコンパック単位の課金かに注意
注意する必要があるのは、1パックの時間を超えた場合の料金のかかり方です。


例えば上の例で2時間超過して7時間かかった場合、料金はどうなるのか?


1パック+2時間分なのか、2パック分なのか?


この料金システムを取る会社の多くが、後者のやり方をしてきます。


パック単位で課金されると、中途半端な調査時間で調査が完了した時にかなり割高になります。


3.成功報酬制

調査が成功した時だけ料金を支払うやり方です。


一見得に見えますが、調査の種類との相性のよしあしがあります。


人探しなど、成功の定義がはっきりしやすいものは比較的なじみがいいです。


小見出し用の星アイコン成功の定義の明確化が重要
成功の定義とは、何をもって成功とみなすのかということです。


ひとつの事象を見て、それは成功なのか失敗なのか、誰の目にもわかりやすいものは馴染みます。


人探しは、見つけられたら成功、見つけられなかったら失敗です。


しかし、浮気調査はどうでしょうか?


次のような中途半端な場合、探偵の判断と依頼者の判断は一致するでしょうか?

  • 異性との面会は確認できたが、男女関係かどうか不明
  • 手つなぎ・キスがあり、男女関係だが、その日はホテルに行かなかった
  • ホテルにいったが、しっかり撮れなかった
  • 最後まで追ったが、誰にも会わなかった


小見出し用の星アイコントラブルも多いので慎重に
事前に成功の定義を明確化しておかないと、請求の段になってモメます。


依頼者は失敗と思っているのに、探偵社は成功として請求してくるわけです。


よく考えると、人探しの場合もあいまいな場合があります。

  • すでに死亡していた場合は?
  • 住所を見つけて成功なのか、今も住んでいることを確認して成功なのか?
  • 災害に巻き込まれたようだが、遺体が見つかっていない場合は?
  • アメリカに渡った後のことを誰も知らない場合は?

このように、成功報酬は結構ややこしい問題があることを知っておく必要があります。

探偵の料金トラブル

探偵業界はかつては料金トラブルの多い世界でした。


それを正すために探偵業法が作られ(2007年施行)、施行から17年を経て浸透した今では、大きなトラブルは減っています。


今はちゃんとした会社を選べば滅多なことはないですが、どんなトラブルがあるのか紹介しておきます。



発生タイミング別の費用区分

先ほどは3種の料金システムを紹介しましたが、これは別の話です。


費用がいつ発生するかで分けると次の3種です。


1.調査前に確定する費用 基本料金、調査費用など
2.後日実費精算 機材料金、記録メディア代、車両料金、ガソリン代、高速代、駐車料金、交通費(電車・タクシー)、その他諸経費、報告書作成料など
3.成功報酬 調査が「成功」した時のみ発生、不成功なら0円


この3つの合計額が支払総額になります。


「1.調査前に確定する費用」の安さだけで選ばないよう、よく注意してください。


実費清算が巨額というトラブルも

調査というのはやってみないと分からないことも多いので、事前に費用の総額を確定できません。


例えば尾行ではバレそうになったら人や車両を入れ替えることが優先なので、当初の計画より追加で必要になることもあります。


調査対象が尾行を避けるために動き回って、交通費・高速代・駐車料金が予想以上にかかることもあります。


だから、後日実費精算という料金システム自体は悪いものではありません。


ただ、「実費」というと最初の金額に比べて十分小さい額と何となく思ってしまうはずです。


それがもし、最初の額と同レベルとか、大きく超える額だったらどうでしょう?


「最初の額の2~3割くらいだろう」と思っていたら、2~3倍の額を請求されたというケースがあるのです。


これはかなり古い話で、探偵業法の浸透した今日では稀です。


しかし、悪質な業者ではありうるので注意してください。


安く請け負っておいて、引き返せない段階に来てから「追加料金がいる」などと言い出す悪質なケースもあります。


「報告書作成料」が最初の料金に含まれていないケースなども悪質だと思います。


これは最初から分かっている費目だし、作らないと仕事が完了しないものなのですから。


「後日実費精算」の仕組みを取っている探偵社に頼むときは、どんな費目で限度はどの程度なのか、よく確認してください。


答えが曖昧だったり、誠意が感じられなければ、やめておいたほうが正解です。


成功報酬もクセモノ

「ミッションが成功した時のみ、お金をいただきます」というシステムも仕事の性質からアリです。


しかし、問題は「何をもって『成功』とみなすのか?」ということです。


例えば、浮気調査の場合なら、


  • ただ二人で歩いてる写真でも成功なのか?
  • ラブホテル前とかキスしてる写真が撮れて成功なのか?
  • 顔が鮮明でない写真でも成功なのか?


人違いかもしれないような不鮮明な写真では、法的に証拠能力はなく、お金の時間の無駄です。


しかし、「『成功』かどうか決めるのは客ではなく、我々。わが社の業務規程では『成功』です。」と言い張るかもしれません。


人探しを頼んで「調査した結果、『所在不明』と判明したので成功です。」と請求されたケースも実際にあるのです。


反対に、いかにも誠実に「浮気の証拠が取れた時のみが『成功』で、その時しか料金はいただきません。」という業者もいます。


しかし、これも奇妙な話です。


そもそも依頼者の思い過ごしで、浮気などしていなかった場合はどうなるのでしょう?


何人もの調査員を動かして、経費を使って、報告書を作って「ご主人は誰とも会ってませんでした。無料です。」というようなことがあり得るか?


そんなことで商売が成り立つはずがないのは誰でもわかるでしょう。


そこには裏に何かあるはずです。


成功報酬は探偵側に誠意があってこそ成立する料金システムです。


上記のように、安いように見えて最終的に高い買い物になることも多いので、注意してください。


安すぎる探偵は非常に危険

例えば浮気調査だと尾行は複数の調査員・車両を使うのが原則です。


単独でやれば、ほぼ確実に見失うか、バレます。


目的を達せられる調査をしようと思ったら、それなりの人員と機材が必要なのです。


なのに「1日2万円で調査します」というような探偵がいます。


単独で探偵の真似事をして失敗する素人です。


5分でわかる興信所・探偵業界のページで書いたように、この業界の届出業者の大半がペーパーカンパニーや副業・兼業の個人です。


実務経験が全然不足しているのに、何でもいいから仕事が欲しい人がたくさんいるのです。


確実に失敗しますし、もしバレたら二度と調査できないので避けるべきです。


もし、素人でない場合は低料金をエサにした悪質なぼったくりですから、なおさら近づくのはやめましょう。